システムトレード・アルゴリズム取引の特徴とデイトレでの攻略・対策方法!

AI人気とともにシステムトレード・アルゴリズム取引に注目する人が増え続けていますよね。
一方で、なんだか難しそうでさっぱりわからんっていうひとも。
個人的には統計学はがっつり大学院でやってきたので、全然この領域で戦うのもいいんですが、そんなことしなくても勝てるんでまだ本格的に手を付けてない感じです。

「システムトレード・アルゴリズム取引って、どんな動きなん?デイトレしてる上で、知っておかんとあかんことってある?」

って聞かれることが多いので、ざーっと簡単にまとめていきたいと思います!

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システムトレード・アルゴリズム取引とは?

システムトレード・アルゴリズム取引というのは、コンピューターを使ったシステムによる自動の売買です。
ほとんどは金融機関などの機関投資家が開発したものですが、個人でもアルゴリズムを組んでやっている個人投資家もいます。
シンガポールのファンドにいる友人は、自分でシステムトレード・アルゴリズム取引のシステムを開発し、日本の富裕層の投資家向けにガンガン販売していました。
最近でいうと、かなり簡単にAIの導入ができるので、AIを使ったシステムトレード・アルゴリズム取引をやってる個人投資家も結構いる感じです。
ただ、機関投資家ではうまく言ってるという話はよく聞きますが、個人投資家でシステムトレード・アルゴリズム取引を使って大成功したという話は、私の知る限り、回りにはいません。

本来は、このシステムトレード・アルゴリズム取引は、機関投資家が大きな注文を出す際に、できるだけ市場にインパクトを与えないように小刻みに注文をさばく目的で作られたと言われています。
そういう注文をステルス注文というのですが、実際、今でもこの目的でシステムトレード・アルゴリズム取引が使われています。

ところが、システムトレード・アルゴリズム取引はPCを使って超高速で注文を出すことが可能なため、最近では、人間の手作業では不可能な速さの取引で利益を抜く手法も多く使われています。
そして、その動きを読んで、システムトレード・アルゴリズム取引の動きを利用して取引も行われており、銘柄によっては価格の動き方がぐちゃぐちゃな時が多々あります。

アルゴリズムの種類は?

システムトレード・アルゴリズム取引のアルゴリズムは、

  • システム売買
  • プログラム売買
  • 執行アルゴリズム
  • 学習型アルゴリズム
  • HFT(高速高頻度取引)

に分類されます。
あくまで分類なので、他の分類をした説明もあります。
そのあたりは、別でこのあとすこし触れたいと思います。

そして、上記の分類には、それぞれに特徴があり、具体的には、以下のような取引が行われます。

  • システム売買:トレンドブレイクなど
  • プログラム売買:ポートフォリオインシュアランスなど
  • 執行アルゴリズム:イフダン、OCO、リレー注文、DSA、TWAP、VWA、時間指定注文、アイスバーグ注文、フィルアンドキル、フィルオアキル、最良指値など
  • 学習型アルゴリズム:スナイパー、シャーク、政策アルゴ、指標アルゴ、地震アルゴなど
  • HFT(高速高頻度取引):インデックスアービトラージ、JNETクロス、オプションマーケットメイクなど

ちなみに、いま流行っているAI(人口知能)を搭載するのは、主にこの学習型アルゴリズムです。
政策や指標、地震などに対しての反応を解析して、自動的に判断させて取引します。
もしかすると、システムトレード・アルゴリズム取引=AI(人工知能)というイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれませんが、本来システムトレード・アルゴリズム取引はもう少し広い意味です。
別にAI(人工知能)を活用しなくても、システムトレード・アルゴリズム取引はできます。

システムトレード・アルゴリズム取引はなぜ使われている?

システムトレード・アルゴリズム取引がなぜ使われているのかというと、

  • 大口注文によるマーケットインパクトの軽減
  • 人件費などのコスト削減
  • 超高速取引で利益獲得

という理由が主に挙げられます。

そして、それぞれの目的によって、同じシステムトレード・アルゴリズム取引といっても全然違ううごきをします。
たとえば、単に大口注文をステルスでさばいているだけのシステムトレード・アルゴリズム取引は、チカチカ株価が動く動きが尋常じゃない速さの板になります。

一方、利益を得るためにシステムトレード・アルゴリズム取引を活用している例でいうと、簡単なところでは見せ板などがあります。
あとは、ニュースやイベントが発表された際に、いかに早く取引を入れるかなどもそうです。
地震で震度6以上が東京で観測された瞬間に大量の空売りを自動的に仕掛けるプログラムとかですね。

代表的なアルゴリズムってどんなの?

では、次に、ここまで解説してきたシステムトレード・アルゴリズム取引の特徴について、代表的なシンプルなやつをいくつかご紹介していこうと思います。
ここで紹介するのは、基本的な形の、

  • アイスバーグ注文
  • ステルス注文
  • イベント反応型のアルゴリズム
  • 裁定取引(アービトラージ)
  • 見せ板

です。
個人投資家としては、システムトレード・アルゴリズム取引に対応するために、これくらいを知っておけば、なんとなく敵の動きのパターンを考える発想の参考になるかと思います。

アイスバーグ注文

アイスバーグ注文というのは、多きな注文を一度に出すのではなく、小口の注文に分割して、多きな注文をさばいていく方法をいいます。
なぜそんなめんどくさいことをするかというと、大口注文を一気に出すと、価格が動いてしまうからです。
大口の買いを入れると、全ての注文を捌き切る前に大きく値が上がってしまうことになりますし、反対に大口の売りを入れると、全ての注文を捌き切る前に大きく値が下がってしまうことになります。
そうすると、本来確定させようと思っていた利益が小さくなったり、損失が膨らみますよね。
そういう自体を避けるため、小さな注文を小刻みに出して、少しずつ目標とすう量の注文をさばいていきます。
歩み値を見ても、大口の機関投資家が一気に注文を入れていることがわからないように、徐々に大勢の投資家が約定させているような見え方になります。
氷山の一角の注文が見えることから、アイスバーグ注文と呼ばれています。

ステルス注文

ステルス注文というのは、読んで字のごとく、こっそりと出す注文のことです。
超高速・超高頻度取引(HTF取引)で、買いが入った瞬間に空売りを仕掛けたり、売りが入った瞬間に買いを仕掛けたりします。
そうすることで、板上は、通常ステルス注文を出している人が入れいているはずの注文が、まったく現れないことになります。
そうすると、本来は、もっと違った板の見え方になるはずが、大口の投資家の動向が板に現れずに、それを知らずその他の投資家はポジションを持ってしまうことになります。
ステルス注文も、アイスバーグ注文と同様、大きな注文をさばく際に主に利用されており、大きな注文をさばいた際の値動きを最小に抑えることで、リスク軽減をおこなっています。

イベント反応型のアルゴリズム

イベント反応型のアルゴリズムは、ニュース速報や指標の発表、IRのページの更新などに反応して自動的に注文を瞬時に入れるというようなシステムトレード・アルゴリズム取引です。
具体的には、一番活躍する場面としては、日本の市場の場合は、

  • 大きな地震
  • 経営者が逮捕
  • 強制捜査

などの悪いニュースではないかと思います。
指標の発表などは、昔はある程度市場がどう反応するか読めましたが、最近はなかなか思ったような反応をしないことが多いので、あまり使えないのかと。
ヘッジファンドとかだと、それすらも機械学習とかで織り込んだシステムトレード・アルゴリズム取引を組んでいるとかいう話も聞きますが。

地震があったり、経営者が逮捕されたり、会社に強制捜査が入ったようなケースでは、例外なくその売られます。
たとえば、東京で震度7が起きたら、絶対すぐに空売りしますよね。
2日後はわかりませんが、当日はほぼ確実に暴落していくなんて、容易に予想できます。
それを、いち早く人間の手ではできないスピードでシステムでするっていうのは、リスク管理として有効ですね。

裁定取引(アービトラージ)

裁定取引(アービトラージ)は、読んで字のごとく裁定取引を自動でやるアルゴリズムです。
同じ価値のある銘柄や、株価が連動する銘柄をピックアップして、一方が割安の場合は買い、割高の場合は売ることで、利ざやを取ります。
直接的に価格差のある2銘柄を狙う方法もありますが、統計学的に算出した理論値からの乖離を利用した統計的裁定取引もあります。

見せ板

見せ板は、個人投資家がやると相場操縦という違法行為になりますが、機関投資家がやる分には流動性を高める目的ということで認められています。
なので、個人ではできませんが、機関投資家は大きな架空の注文板を出すことで、価格を動かしてきます。
その一連の発注から取り消しまでを自動で行い、株価を動かすアルゴリズムです。

アルゴリズム取引とHFTの違いは?

実は、アルゴリズム取引の中で、HFTだけは別のカテゴリーだといわれることもあります。
読む本によってことなりますし、別に所詮分類なので、どっちでもいいとは思いますが。
ただ、HFTについては、システムトレード・アルゴリズム取引の中で、たしかに少し性質が違うのも事実なんです。

どういう点が決定的に違うかというと、「高頻度」であるということです。
システムトレード・アルゴリズム取引に関して、高速という点はイメージされやすいと思います。
でも、この高頻度という点は、なかなか市場の構造を理解していないと、ピンと来ないところでもあるかと思います。
システムトレード・アルゴリズム取引に加えて、さらに高頻度という感じで、少しレベルアップといっていいのかわからないですが、高度なトレードということになります。

銘柄間、業種間、で統計的回帰が起きることを期待して、高頻度で売買することで、利益を取っていきます。
アービトラージのイメージで、同一銘柄だとマーケットメイク、複数の似た動きをする銘柄でやるとロング・ショート、市場全体でやると現物先物最低取引となります。
これらのアービトラージを極限まで高頻度でやることで、リスクを限りなく小さく抑えてのトレーディングができるようになります。

さらに詳しいHFTの基本原理は、ここで解説すると本題からずれすぎる長い説明になるので、別途投稿したいと思います。

個人投資家が勝つためには?

では、システムトレード・アルゴリズム取引に対して、個人投資家は、どうしていけばいいのでしょうか。
システムトレード・アルゴリズム取引はわかりにくいものだけに、

  • 個人投資家ではできないやり方で戦っている
  • 個人投資家が対抗したら負ける
  • 高頻度、高速過ぎて、市場の値動きが読みづらいし、なにかあったときに暴走しやすい

というイメージだけが先行している面が多々あります。
また、AIを使ったトレーディングもそこまでまだ進んでいるわけではありません。
最近ようやくWelthnaviなどが出てきて、AIが本格的に投資に活用されているというイメージを持たれる方が多いのですが、機械学習を活用したアセットアロケーションや銘柄選択はもう10年以上前から行われている特に目新しいことではありません。
なので、そもそもシステムトレード・アルゴリズム取引なんて、いまのところそんなに気にする必要はないですが、それでも影響を最小限に押さえてトレーディングしたい方は、以下のような方法が一例として考えられます。

システムトレード・アルゴリズム取引を理解して逆手を取る

システムトレード・アルゴリズム取引は、実はある程度わかったりします。
なんかシステムトレード・アルゴリズム取引というと、すごい速いスピードの取引で、一般の人に判別なんで無理だと思っている方も結構いらっしゃいますが、そんなことはありません。
もちろん、全部がわかるわけではありませんが、ある程度板を見ていると、簡単にわかりますし、それくらいたくさんのシステムトレード・アルゴリズム取引が行われています。

システムトレード・アルゴリズム取引が行われているとわかったら、その意図を考えます。
たとえば、見せ板が行われているときは、機関投資家が取引をしたがっていることがわかります。
そのうえで、大口の機関投資家が価格をあげようとしているのか、さげようとしているのがを読むことができますよね。
その意図を組んで、付いていくなり、逆にはるなり、自分のポジションを考えればいいんです。

中長期的な投資に切り替える

システムトレード・アルゴリズム取引ではフォローしきれない部分が大きい、ファンダメンタルズの要素を盛り込むのも、ひとつの戦略かと思います。
デイトレではシステムトレード・アルゴリズム取引に完全に対抗していくのは少しきつい面もあるかもしれませんが、デイトレはデイトレとして、そのほかにも別の手法として中長期的な仕込み銘柄を合わせていきます。
システムトレード・アルゴリズム取引に振り回されないポジションの取り方も混ぜていくわけですね。
そうすることで、アルゴリズムに左右されない運用ができます。

中小型株で勝負する

さすに、システムトレード・アルゴリズム取引といえども、どの銘柄にも全ての上場銘柄に導入しているわけではありません。
中小型株なら、出来高が少なすぎて、システムトレード・アルゴリズム取引を使うような機関投資家が参戦していない銘柄がたくさんあります。
また、極めて流動性が低く、高速高頻度では約定しない銘柄もたくさんあります。
そういうシステムトレード・アルゴリズム取引が入っていない銘柄で勝負するもいいかと思います。

自分でも開発してみた反省

ちなみに、自分でもシステムトレード・アルゴリズム取引のシステム開発をしてみました。
どちらかというと、私は統計学や計量経済学が専門なので、開発側はPythonに詳しいエンジニアと共同で開発して、実際にうまくいくのかを実験してみました。
全然素人なんで、しょぼいやつをちょっと興味本位で試した程度です。

結論からいうと、ちょっと片手間でかじっただけだったのもあって、失敗です。
勝率が低すぎました。

あと、手数料の問題です。
ごく小さい価格差で抜くのですが、銘柄によって売買手数料を考慮して、その価格差が本当に取るべきリスクに見合うのかや、そもそも利ざやが抜けるのががことなります。
そのあたりを計算させて、ごく小さい価格差で利ざやを抜いたときに、手数料を考慮しても「十分な」利益がでないといけません。
十分なというのは、1回の取引での利益幅が出るアルゴリズムは簡単に組めますが、それを何度も何度も繰り返すうちに、勝つこともあれば負けることもあります。
その勝率から期待値を出して、その期待値がしっかりプラスになるだけの勝ち方ができるかということです。

本気でやろうと思えば、ここからさらにこれらの課題を潰していけばできそうです。
世の中、ほぼ全てのことはやりようでどうにかなるので。
ただ、そんなことしなくても、今のところ結構いい運用利回りを記録できているので、今のところはここから先はタッチしていません。
なんとなく、そんなに個人でシステムトレード・アルゴリズム取引を組むことは難しくなさそうなので、やろうと思えば、少し考えたらちゃんとしたものは作れるかと思います。

まとめ

今回は、システムトレード・アルゴリズム取引について、解説してきました。
最初は、システムトレード・アルゴリズム取引というと、なにか得体の知れない怖いもののイメージがありますし、わたしもそういうイメージを持っていた時期もあったのですが、ちゃんと調べて勉強してみると意外と大したことないです。
最近急にAIとか機械学習が流行っているだけで、システムトレード・アルゴリズム取引は昔からやられていたものですが、それを特に気にもせず普通に結果を出している個人投資家はやまのようにいます。
気にせずというのもあれですが、そんなにまだ神経質に動向を追う必要はないかと思います。
それよりも、少し基本的なシステムトレード・アルゴリズム取引の動きを知っておくことで、打ち手に幅ができますので、ここでまとめたことくらいを知っておけばいいんじゃないかなと。

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